利用ガイド

不適性検査スカウターのご利用方法をご紹介します。

定着検査の解説

定着検査の概要

折角、採用した貴重な人材が、たちまち辞めてしまっては、採用活動が台無しです。 すぐに辞めずとも、時間とお金をかけて人材を育成し、ようやく戦力化したところで辞められてしまっては、もっと困ります。 特に戦力化している人材の退職は経営インパクトが大きく、収益や業務の推進に多大な悪影響を及ぼしかねません。 また、人が定着しない会社は経営が不安定になります。職場で離職が日常的になると、社員のマインドや組織風土は荒み、時に会社は衰退へと向かうことさえあります。 頻繁な退職者が出る環境は、ほとんどの場合、何も良いことはありません。

「スカウター定着検査」このような従業員の離職問題に焦点を当てています。 定着検査は、従業員の定着を促す(離職を減らす)ことを目的とした心理検査です。 従業員の離職リスクを把握し、離職の要因を探り離職防止の対策を立てて、定着率向上(離職率低減)に役立てて頂きたいのが、「スカウター定着検査」です。

定着検査は、以下の5つの視点で従業員の現状分析を行い、従業員の特性と状態を把握し、定着率向上(離職率低減)の施策に取り組むための指標を提供します。

検査結果レポート サンプル

定着検査の検査結果レポート
結果サンプル(PDF)ダウンロード

離職の傾向

従業員の離職と定着に関するリスク(不確実性)の度合いを測定しています。

定着検査-離職の傾向チャート

離職の傾向の得点は、原則として低い方が望ましいといえます。離職の傾向の得点が低い場合、離職する確率が低いことを表しています。 得点が低いからといって必ずしも離職しないということにはなりませんが、得点が高い人と比べて確率的に離職するリスクは低いと判断できます。

一方で、得点が高い場合は、離職する確率が高いことを表しています。得点が高ければ高いほど、リスクが高いことを表しており、何らかの対策が必要だといえます。

得点が40ポイントを下回っている場合は、特に問題はありません。40ポイント未満の場合の得点の高低に大きな違いはありません。

逆に得点が40ポイント以上の場合は注意が必要です。40~50ポイントの範囲内では、たちまち問題になることはありませんが、危ない状況である一面も否定できません。 できれば、この時点で何らかの離職対策を実施できることが望ましいと言えます。

50ポイント以上になると、リスクを抱えている状況だといえます。70ポイント以上となると深刻な状態ですので、速やかな対策・対応が必要です。

離職ストレス要因

在職者が離職に至る原因となる職場のストレス要因の主要10項目について、現在のストレスの度合いを測定しています。 ストレスの度合いは5段階評価(得点1~5ポイント)で表しています。 離職ストレス要因の各項目の程度によって、現在の職場状況において、どのようなことにどの程度のストレスを感じているかを知ることができます。

定着検査-離職ストレス要因チャート

離職ストレス要因の得点は、原則として低い方が望ましいと言えます。 離職ストレス要因の得点が低い場合、離職の原因となる主要なストレス要因について、不満を抱くことなくストレスを感じていないことを表しています。

一方で、得点が高い場合は、離職ストレス要因について、何らかの不満を抱きストレスを感じていることを表しています。 これら各項目のストレスが高まると、いずれも離職につながる危険性があります。 多数の項目でストレス度が高く出ている場合は、ストレスの連鎖反応が生じている可能性もあります。

定着率を高める(離職率を下げる)ためには、離職ストレス要因に関する不満を解消し、従業員のストレスを解消することが必要です。

得点が1~2ポイントの場合は、特に問題はありません。

得点が3ポイントの場合、たちまち問題になることはありませんが、少し注意が必要な状態です。できれば、この時点で何らかの離職対策を実施できることが望ましいと言えます。

4ポイントの場合、少なくとも顕在化した不満を抱えている状況だと考えられます。5ポイントとなると深刻なストレス状態ですので、速やかな対策・対応が必要です。

ストレス感受性

物事や出来事、状況や他者の行動等から、自己に対する否定的側面を過度に認識し、自らストレスを生じさせてしまう代表的な5項目の特性の度合いを測定しています。

定着検査-ストレス感受性チャート

ストレス感受性の得点は、原則として低い方が望ましいといえます。ストレス感受性の得点が低い場合、日々の業務の中で、些細なことではストレスを感じにくく安定した精神状態を保てる傾向にあります。

一方で、得点が高い場合、日々の些細な出来事を否定的な出来事として認識し、自らの内側からストレスを生み出してしまうパーソナリティである可能性を示唆しています。

ここでの問題は、環境や出来事が問題なのではなく、本人が問題に発展させストレスにしてしまうことです。 大多数の人にとって本来であればストレスに感じるほどのことではないことが、とても重大かつ深刻な問題事項となり、ストレスになってしまいます。

得点が40ポイントを下回っている場合は、特に問題はありません。40ポイント未満の場合の得点の高低に大きな違いはありません。

逆に得点が40ポイント以上の場合は注意が必要です。40~50ポイントの範囲内では、普段の業務においては目立って問題を感じることは多くないかもしれません。 とはいえ、ストレス40未満の人と比べ、ふとした出来事にストレスを感じやすい傾向があると理解してください。

50ポイント以上になると、出来事に対して過敏にストレスを感じやすい傾向があるといえます。 70ポイント以上となると極めてストレスを感じやすいので、コミュニケーションや配属、職務配分等に慎重な配慮が必要です。

ストレス習慣

ストレスが発生した際に、ストレスを増幅してしまう代表的な3項目の思考・行動パターンの習慣化の度合いを測定しています。

定着検査-ストレス習慣チャート

ストレス習慣の得点は、原則として低い方が望ましいといえます。 ストレス習慣の得点が低い場合、ストレスを感じるような出来事があったとしても、ストレスを増幅させることなく、かつ長引く問題になりにくいといえます。

一方で、得点が高い場合は、ストレスが生じた際に「自責」「希望的観測」「回避」といった行為を、一過性のストレス対処・ストレス解消行為として行います。 目の前のストレスを解消することで、一時的に心の負担を軽くすることができます。 しかし、これらの対処方法ではストレスの本質的な問題は解決することなく、小さなストレスを時間の経過とともに、大きく深刻なものへと悪化させてしまうことが少なくありません。

ストレス習慣を持つ人は、ストレスを増幅する思考パターンや行動パターンを、当然のことと認識しており、多くの場合、悪習慣だとは考えていません。 従って、知らず知らずのうちに日々ストレスをため込んでいってしまいます。これらの無意識の行為は、長期的に本人の心身の健康を蝕むことになります。 定着率を高めるためにも、健全なビジネスライフを送るためにも、本人にストレスを増幅する悪習慣を断ち切り、ストレスの本質的な原因と向き合い、 問題自体を解決する対処技術を身につけるさせることが望ましいと言えます。

得点が40ポイントを下回っている場合は、特に問題はありません。40ポイント未満の場合の得点の高低に大きな違いはありません。

逆に得点が40ポイント以上の場合は注意が必要です。40~50ポイントの範囲内では、ストレスを増幅する習慣化の度合いは、それほど深刻ではありません。 とはいえ、ストレス40未満の人と比べ、強いストレスを感じた際には、ストレスの原因と向き合うことを避け一時的ストレス解消を繰り返すこともありえます。 ストレス習慣は長期的に繰り返すことで、より顕著に習慣化が進みますので、この段階でストレス習慣を改善するほうが望ましいといえます。

50ポイント以上になると、ストレスを増幅する習慣が常態化しているといえます。 70ポイント以上となると、ストレスを増幅し続けている危険性があります。 現実から完全に目を背けている可能性もありますが、それで問題が解決するはずはありませんので、何らかの対処が必要だと思われます。

ストレス対処スキル

ストレスが発生した際に、ストレスの悪影響を軽減したり・解消したりする努力をどの程度行っているかの度合いを測定しています。

定着検査-ストレス対処スキルチャート

ストレス対処スキルの得点は、原則として高い方が望ましいといえます。 ストレス対処スキルの得点が高い場合、ストレスが発生した場合でも自分を取り巻く状況をコントロールすることができ、ストレスによる悪影響を最小限に食い止めることができます。

一方で、得点が低い場合は、発生したストレスをどうすることもできず、ストレスの悪影響をまともに受けることになり、その結果、精神身体的な健康を害してしまう恐れがあります。 ストレスが発生している状況をコントロールできなければ、本人の周囲の環境はストレスだらけになりかねず、ストレスフルな精神状況に陥ってしまいます。 そのような状況で長期的に働き続けることは、はなはだ困難だと言わざるを得ず、早晩、離職という選択をすることにつながります。 離職の原因となるストレスを抑え定着率を高めるためには、ストレス対処スキルを学び身につけることが一番の近道だといえます。

得点が50ポイント以上であれば、特に問題はありません。得点は高いほど、より強固にストレス対処スキルを身につけている可能性を示唆しており、ストレス対処能力が高いといえます。

逆に得点が50ポイント未満の場合は注意が必要です。 40~50ポイントの範囲内では、ある程度ストレスに対処する能力があり、日常的にそれなりのストレス対処を行ってはいるものの、 ストレスに対処する技術が十分だとは言えませんので強いストレスが発生した際には十分な対処が出来ない可能性があります。 できれば、いま以上のストレス対処スキルを身につけることが望ましいといえます。

40ポイント未満になると、ストレスに対処する技術が未熟だといえます。 20ポイント未満となると、些細なストレスにも対処する術をもちあわせているとは言えませんので、離職問題のみならず早晩、メンタル不全等の心身の健康を害する恐れがります。 早急にストレスへの対処技術を学ぶ必要があります。

対話スキル

継続的で良好な人間関係を築くためのコミュニケーション能力を測定しています。

定着検査-対話スキルチャート

対話スキルの得点は、原則として高い方が望ましいといえます。定着率向上(離職率低減)を考える上で、「職場の人間関係」は考慮すべき最重要テーマといえます。 その人間関係の本質はコミュニケーションであり、ここでは「対話スキル」を重要尺度として取り上げています。 また、対話スキルは、社会的スキル(ソーシャルスキル)や社会的コミュニケーション能力とも言い換えられます。

対話スキルの得点が高い場合、職場環境における多様な人達との間で円滑なコミュニケーションを実現し、良好な人間関係を築く技術を有している可能性を示唆しています。

一方で、得点が低い場合は、良好な人間関係を築く技術を有していない可能性を示唆しています。 コミュニケーションに齟齬が生じやすくなり、建設的なコミュニケーションや相互利益を考えたコミュニケーションが困難となり、信頼関係の重要な要素の一つである相互理解が阻まれます。 相互理解できない相手とのコミュニケーションは、感情的なトラブルに発展しがちで、相手への気持ちに強い不満やしこりを残すことも少なくありません。

また、対話スキルが低い人は、周囲からの協力や援助を受けにくい状況に陥りがちです。 極端な場合は周囲から疎外され、いじめにあう(または、いじめられていると思い込む)ようなこともありえます。 職場で孤立した状況は、当然のことながら職場に居づらく、精神的に不安定な状態となりやすくなります。その結果、離職という選択をすることにつながります。 コミュニケーションの問題は、関係を断つことを除いてはコミュニケーションで解決するより他ありませんので、このような事態を避けるためにも、対話スキルを身につけることが最善策だと考えられます。

得点が50ポイント以上であれば、特に問題はありません。得点は高いほど、高い対話スキル(コミュニケーション技術)を身につけている可能性を示唆しています。

逆に得点が50ポイント未満の場合は注意が必要です。 40~50ポイントの範囲内では、気の合う人となら問題なくコミュニケーションできるものの、そうではない人とは円滑なコミュニケーションを図れず、良好な人間関係を築けない可能性も否定できません。 できれば、職場という社会的環境で人間関係を築くうえで、自分の殻に閉じこもらずに、より高い対話スキルを身につけることが望ましいといえます。

40ポイント未満になると、コミュニケーション技術が不足しているといえます。20ポイント未満に至っては、他者と対話する技術が欠けていると言わざるをえません。 この状態では、離職問題のみならず人間関係が不可欠な職場やビジネスシーンで、人間関係を築いていくことは困難だと言わざるをえませんので、早急に対話する技術を学ぶ必要があります。

関連項目へのリンク

その他の検査の解説および虚偽回答の傾向については、以下のリンク先ページでご確認ください。

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